このページでわかること
・インターネットで物件探しをするときのおすすめ方法
・問い合わせ前にあらかじめ確認しておきたい情報
民泊や貸別荘を開業するため、物件をこれから取得するという場合は物件探しから始めることになります。
しかし、物件探しといってもやったことがないという人が大半ですよね。そこで、まずはインターネット上で様々な物件を探すときにどんなことをチェックしながら物件情報を見ればいいのか、そのポイントをまとめています。
インターネットで不動産を探すには2通りある
インターネットを通じて中古物件を探そうと思った時には、主に2つの方法があります。
①アットホームなどの不動産ポータルサイトで一括検索
②仲介会社のホームページを地道にチェック
①アットホームなどの不動産ポータルサイトで一括検索
メインになるのはこの方法です。不動産ポータルサイトとはSUUMOやアットホームなどのように様々な不動産会社が顧客から預かった売り出し物件を掲載するサイトです。代表的な不動産ポータルサイトは以下です。
・不動産ジャパン
・SUUMO
・アットホーム
・ハトマークサイト
・ホームズ
エリアや希望条件を入力すれば絞り込み検索ができるので、効率よく数多くの物件を見ることができます。
②仲介会社のホームページを地道にチェック
不動産業界はローテクなので、自社サイトを持っていないという仲介会社も多く存在しますが、ある程度整備された自社サイトを持っている場合、ホームページに新規物件情報が掲載されます。
前項の不動産ポータルサイトへの掲載は掲載料という形で費用がかかることが大半なので、サイト集客力のある仲介会社はポータルサイトへの掲載を行わず、自社サイトでのみインターネット掲載しているという場合もあるのです。
そのためこの方法を使うと意外な掘り出し物件が見つかることも。根気よく時間をかけて探せる人におすすめの方法です。
営業許可取得のためにチェックしておきたい項目
検索していて気になった物件が見つかった!!ではどんなことをチェックすればいいでしょうか。
都市計画区域・用途地域
多くのサイトでは「都市計画」や「用途地域」の項目で掲載されていることと思います。
都市計画区域とは、まず主に【都市計画区域内】・【都市計画区域外】に分けられ、都市計画区域内については更に【市街化区域】・【非線引き区域】・【市街化調整区域】に分けられます。
【市街化区域】に関しては【用途地域】が定められ、用途地域ごとに建てていい建築物などが決まっていいます。
市街化調整区域の場合、旅館業(民泊)営業が困難な自治体もあるので要注意です。また、市街化区域内に関してはその用途地域によって営業が制限を受けることもあります。
地目
地目とは、土地の用途(種類)のことです。気を付けるべきはこの項目が「農地」となっている場合です。農地を取得できるケースは限られており、特に農業以外の事業用途で取得しようと思っても簡単に購入できる物件ではない可能性が高いです。
近隣に学校はないか
旅館業や民泊を開業する場合、近隣(概ね100m以内、自治体による)に学校があると営業日の制限を受けたり、場合によっては営業許可を得られないという自治体もあります。
Google map等で近隣に学校があるかないかといったことを事前に確認できるとよいでしょう。
バス・トイレ・洗面台・キッチンがあるか
住居として使用していた物件でこの辺の水回りが揃っていない物件はそうないとは思いますが、民泊として営業する場合は、届出の際にこの水回り設備が揃っていることが申請の条件となっています。
費用面に大きく関わる可能性があるチェック項目
土地の権利
土地付き建物など、土地の所有権も含めた物件であれば問題はないのですが、借地であった場合は建物を取得した後も地代としてランニングコストが発生することになります。
ライフラインの整備状況
中古物件として建物が建っている以上、最低限のライフラインは揃っていて当然、と考えるのは早計です。
ライフライン面で特に気を付けるべきなのは水(上水・下水)関係です。上水には上水道もしくは井戸水ということもありますが、蛇口を捻ったら無限に水を出していいかというとそうではなく、井戸だった場合は取水の制限などを受けることも。
また、特に地方では下水道が整備されていない地域もまだまだあり、そうした地域には「浄化槽」もしくは「汲み取り式」が採用されています。汲み取り式を浄化槽に更新する場合は思いがけぬ設備工事費用がかかることもあります。また、浄化槽と一口に言っても「合併浄化槽」「単独浄化槽」の種類があり、単独浄化槽(トイレの排水のみ浄化槽処理する)の場合は合併浄化槽への切り替えが各自治体で推奨されており、この場合も交換費用がかかることになります。
固定資産税
相場と比較してやたら条件のいい物件の場合、何か落とし穴があると疑ってかかった方がよいでしょう。
知り合いから聞いた話なのですが、すごく魅力的な土地付き建物の物件が相場よりもずっと安く売っていて、よくよく話を聞くと固定資産税の金額が莫大な金額だった、という裏があったようです。
インターネットでここまで掲載している物件も中々ないですが、購入前の段階で確認しておくのは必須と言えます。
運営上チェックしておくべき項目
接道状況・車での進入状況
民泊や貸別荘の場合、立地によりますが車での来場を想定しておくことはマストです。
現地までの進入路がやたら狭く、車種によっては往来が困難、駐車に相当の運転技術を要するなどの場合、集客に苦戦することも考えられます。Google mapなどで物件現地までのアクセスは確認しておくとよいでしょう。
コンビニや飲食店が近隣にあるか
民泊や貸別荘といった営業スタイルの場合、食事提供は行わない計画の方が大半だと思います。宿泊者自身も自分たちで料理を楽しんだり、近隣で外食したりというつもりで宿泊する人は多いと思いますが、近くにコンビニや飲食店などの施設がないと宿泊者に敬遠される可能性があります。
再建築不可物件
物件の備考欄などに「再建築不可物件」などの注意書きが記載されていることがあります。
再建築不可物件とは、現状のまま使用する分には問題ないが、一度解体してからまた新たに建物を建てることはできない物件のこと。建築基準法上、新築の条件を満たすことができない土地に建っている物件で記載されているケースがあります。
こうした物件はリフォームをすることは可能です。しかし、中古物件で基礎やら柱などの状況を鑑みると立て替えた方がいい、となっても立て直しはできません。
こうした物件は再度売り出そうと思っても買い手がつきにくいので、手放したくても手放せないという負の連鎖に陥ってしまうこともあります。将来的に物件をどうするかということを踏まえ、勢いで購入してしまうことのないように注意しましょう。
ある程度物件の概要を知ってから問い合わせを
以上、インターネットで民泊や貸別荘の物件探しをする際に確認しておきたい項目リストでした。
上記のようなことは実際に問い合わせるときや、内見の時などに確認してもよいのですが、「いや、そもそも営業向きの物件じゃなかった」ということになると時間と交通費が無駄になってしまいます。ある程度物件の概要を知ったうえで不動産会社にも問合せできるとよいでしょう。
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