
東京都で民泊新法(住宅宿泊事業)の届出をする先は、23区と八王子市・町田市がそれぞれの区市、ほかの多摩地域・島しょ部は東京都と、所在地によって分かれます。23区のほとんどは条例で平日などの営業を制限していて、2026年には墨田区・葛飾区・渋谷区・江戸川区・台東区で改正や新しい条例が施行され、豊島区も12月から制限を始めます。この記事では、区市ごとの制限と手続きを、各区市の公表資料で2026年10月17日時点で確認してまとめています。
- 結論:所在地で、届出先と制限がまったく違う
- 23区の条例による制限
- 区ごとの詳しい制限
- 千代田区(届出住宅 56件)
- 中央区(届出住宅 107件)
- 港区(届出住宅 900件)
- 新宿区(届出住宅 3,980件)
- 文京区(届出住宅 344件)
- 台東区(届出住宅 1,459件)
- 墨田区(届出住宅 2,255件)
- 江東区(届出住宅 48件)
- 品川区(届出住宅 258件)
- 目黒区(届出住宅 25件)
- 大田区(届出住宅 249件)
- 世田谷区(届出住宅 559件)
- 渋谷区(届出住宅 1,829件)
- 中野区(届出住宅 496件)
- 杉並区(届出住宅 446件)
- 豊島区(届出住宅 1,810件)
- 北区(届出住宅 610件)
- 荒川区(届出住宅 12件)
- 板橋区(届出住宅 448件)
- 練馬区(届出住宅 113件)
- 足立区(届出住宅 291件)
- 葛飾区(届出住宅 366件)
- 江戸川区(届出住宅 552件)
- 多摩地域・島しょ部、八王子市、町田市
- 区市別の届出件数
- 届出から営業開始までの流れ
- 旅館業(簡易宿所)と特区民泊
- 実務でつまずきやすい点
- よくある質問
- 関東のほかの都県の民泊ガイド
- まとめ
- 参考資料
結論:所在地で、届出先と制限がまったく違う
| 所在地 | 届出先 | 条例による制限 |
| 23区 | 各区(保健所の生活衛生課など) | 北区を除く22区に制限がある。内容は区ごとに大きく違う |
| 八王子市 | 八王子市保健所 生活衛生課 | 区域・期間の制限はない |
| 町田市 | 町田市保健所 生活衛生課 | 市のページに制限の記載はない |
| 上記以外の市町村(多摩地域・島しょ部) | 東京都 産業労働局 観光部 振興課 | 都の資料に制限の記載はない |
住宅宿泊事業法では、特別区と保健所を置く市が民泊の事務を行う場合、その区長・市長が届出を受け付け、条例で営業できる区域や期間を制限できます(住宅宿泊事業法 第3条第1項、第18条)。東京都では、23区・八王子市・町田市がこれにあたり、都はそれ以外の市町村の届出を受け付けています(東京都「事前相談・届出手続」)。
同じ東京でも、区によっては平日の営業ができない、春・夏・冬の休み期間しか営業できない、新しく始めること自体ができない、といった違いがあります。物件を探す前に、まず所在地の区市の制限を確認します。
23区の条例による制限
23区の制限の概要は次のとおりです。いずれも2026年10月17日に各区の公表資料で確認した内容で、区によっては届出の日(受理の日)によって適用される制限が違います。詳しくは、表の下の区ごとの説明を見てください。
| 区 | 制限の概要 | 2026年の動き |
| 千代田区 | 区域と業態で細かく制限。家主不在型は、文教地区等・学校周辺・人口密集区域では全日不可 | 2026年2月の区議会に、制限を強める改正条例を提出 |
| 中央区 | 区内全域で、営業できるのは土曜正午から月曜正午まで | — |
| 港区 | 家主不在型は、住居専用地域と文教地区で、春・夏・冬の休み期間以外は不可 | 2025年12月に手引きの制限期間の記載を訂正 |
| 新宿区 | 住居専用地域で、月曜正午から金曜正午まで不可 | — |
| 文京区 | 住居専用地域・住居地域・準工業地域・文教地区で、日曜正午から金曜正午まで不可 | — |
| 台東区 | 2026年10月1日以降の届出は、区内全域で月曜正午から土曜正午まで不可(家主居住型も) | 2026年10月1日施行の改正 |
| 墨田区 | 2026年4月1日以降の届出は、日曜正午から金曜正午まで不可(管理者が常駐する場合を除く) | 2026年4月1日施行の新条例 |
| 江東区 | 区内全域で、月曜正午から土曜正午まで不可 | — |
| 品川区 | 商業地域・近隣商業地域以外は、営業できるのが土曜正午から月曜正午まで | — |
| 目黒区 | 区内全域で、日曜正午から金曜正午まで不可 | — |
| 大田区 | 家主不在型などは、住居専用地域・工業地域・文教地区などで全期間不可。小中学校の周囲100mは平日不可 | 条例改正案を公表(2027年度上半期施行予定) |
| 世田谷区 | 住居専用地域で、月曜正午から土曜正午まで不可 | 協議会で条例改正の素案を議論中 |
| 渋谷区 | 住居専用地域・住居地域・文教地区などで、春・夏・年末年始など以外は不可(年63日) | 2026年7月1日以降の届出に改正後の制限 |
| 中野区 | 住居専用地域で、月曜正午から金曜正午まで不可 | — |
| 杉並区 | 住居専用地域の家主不在型は、月曜正午から金曜正午まで不可 | — |
| 豊島区 | 2026年12月16日から、住居系の地域などは新規不可、ほかは春・夏・冬休みの期間だけ | 2026年12月16日から区域・期間の制限を適用 |
| 北区 | 条例による区域・期間の制限はない | 協議会で条例化を検討(2025年) |
| 荒川区 | 区内全域で、月曜正午から土曜正午まで不可 | — |
| 板橋区 | 住居専用地域で、日曜正午から金曜正午まで不可(家主居住型などは対象外) | 条例改正案の意見募集(2026年9月) |
| 練馬区 | 住居専用地域で、月曜正午から金曜正午まで不可 | — |
| 足立区 | 住居専用地域で、月曜正午から金曜正午まで不可。年末年始も不可 | — |
| 葛飾区 | 2026年4月1日以降の届出は、商業地域以外で常駐しない場合、月曜正午から土曜正午まで不可 | 2026年4月1日施行の新条例 |
| 江戸川区 | 2026年7月1日から、住居系の地域では家主が住んで管理する形以外は全期間不可 | 2026年7月1日施行の新条例 |
「正午から正午まで」という書き方は、住宅宿泊事業法で、宿泊の日数を正午から翌日の正午までを1日として数えることに合わせたものです(180日の数え方)。
2026年に施行・改正された区
- 墨田区(4月1日):日曜正午から金曜正午までの営業を制限(管理者が常駐する場合を除く)
- 葛飾区(4月1日):商業地域以外で常駐しない場合、月曜正午から土曜正午までの営業を制限
- 渋谷区(7月1日以降の届出):制限区域に住居地域などを追加し、例外を家主居住型などの個人に限定。事前周知は60日前まで
- 江戸川区(7月1日):住居系の地域では、家主が住んで自ら管理する形以外は全期間不可
- 台東区(10月1日以降の届出):家主居住型も含め、月曜正午から土曜正午までの営業を制限
- 豊島区(12月16日から):住居系の地域などは新規不可、ほかの区域も春・夏・冬休みの期間だけ。既存の届出住宅にも期間の制限
改正を検討している区
- 千代田区:2026年2月の区議会に、制限を強める改正条例を提出
- 大田区:条例改正案を公表(区の資料では2027年度上半期の施行予定)
- 世田谷区:協議会で条例改正の素案を議論
- 北区:協議会で条例による制限を検討(2025年)
- 板橋区:条例改正案について2026年9月に意見を募集
2026年7月15日に、観光庁などが自治体に「ゼロ日規制等について」を通知し、条例で新たな民泊を禁止したり、既存の民泊にも猶予期間を設けて制限したりできることを示しました(観光庁の報道発表)。2026年5月には、特別区長会の有志の区長が、住宅宿泊事業の適正化を求める要望書を提出しています(墨田区の発表)。23区の制限は今後も変わる可能性が高いので、物件を決める前に、必ず区の最新の情報を確認してください。
区ごとの詳しい制限
各区の制限の内容と出典です。見出しの件数は、観光庁が公表している届出住宅数(2026年9月15日時点)です。
千代田区(届出住宅 56件)
- 区域を「文教地区等」「学校等の周辺(敷地からおおむね100m)」「人口が密集している区域」「人口が密集していない区域(大手町・丸の内・有楽町など、条例の別表で定める町丁)」に分けて、業態ごとに営業できる日を定めている
- 家主居住型:文教地区等と学校等の周辺では日曜正午から金曜正午まで不可。それ以外の区域では年180日まで
- 家主不在型(管理者常駐型・管理者駆け付け型):文教地区等、学校等の周辺、人口が密集している区域では全日不可。人口が密集していない区域では年180日まで
- 駆け付けの要件を満たさない管理者による家主不在型は、全区域で全日不可
- 事業開始の15日前までに、敷地境界から15m以内の建築物の住民や町会などに、説明会・戸別訪問・文書などで説明し、同意を得るよう努める
- 区域は区の区域図(2026年7月作成)で地番ごとに確認する
出典:千代田区「住宅宿泊事業の実施に関する条例・ガイドライン」(2026年9月29日更新)、千代田区「第1回区議会定例会 開会」(2026年2月17日)(2026年10月17日確認)
中央区(届出住宅 107件)
- 区内全域が制限区域。平日の営業を制限し、宿泊は土曜日正午から月曜日正午までに限られる
- 届出の7日前までに、周辺の住民に説明会を開くなどして周知する
出典:中央区「住宅宿泊事業に関する中央区のルールについて」(2026年10月17日確認)
港区(届出住宅 900件)
- 制限の対象は家主不在型だけ
- 区域:第一種・第二種低層住居専用地域、第一種・第二種中高層住居専用地域、文教地区
- 営業できない期間:1月11日正午〜3月20日正午、4月11日正午〜7月10日正午、9月1日正午〜12月20日正午
- 届出の14日前までに、近隣住民などへ書面で周知する
出典:港区「住宅宿泊事業(民泊)を行う皆様へ」(2025年12月26日更新)(2026年10月17日確認)
新宿区(届出住宅 3,980件)
- 住居専用地域では、月曜日の正午から金曜日の正午までは営業できない。住居専用地域以外は年180日まで
- 届出の7日前までに、近隣住民に書面で周知する
出典:新宿区「住宅宿泊事業と新宿区のルールについて」(2026年3月10日更新)(2026年10月17日確認)
文京区(届出住宅 344件)
- 住居専用地域、住居地域、準工業地域、文教地区では、日曜日の正午から金曜日の正午までは営業できない
- 届出の前に、区への事前相談(予約制)が必要
出典:文京区「住宅宿泊事業(民泊)」(2026年10月2日更新)(2026年10月17日確認)
台東区(届出住宅 1,459件)
- 2026年10月1日以降の届出住宅:区内全域で、月曜日の正午から土曜日の正午までは営業できない(休日の正午から翌日の正午までと、12月30日正午から1月4日正午までを除く)。家主居住型も対象
- 2026年9月30日までに受理された届出住宅:家主不在型で、管理者が常駐しない場合に同じ期間の制限がかかる
- 届出の15日前までに、周辺の住民と学校などに事前に周知する
- 区は、すべての届出住宅に年1回以上の現地調査(管理者の常駐、30分以内の駆け付けなど)を行うとしている
出典:台東区「住宅宿泊事業(民泊)における台東区の条例を改正しました」(2026年10月1日更新。改正概要・新旧対照表)(2026年10月17日確認)
墨田区(届出住宅 2,255件)
- 2026年4月1日以降に届出が受理された住宅:日曜日の正午から金曜日の正午までは営業できない。届出住宅内などに管理者が常駐する場合を除く
- 届出の前日までに説明会か戸別訪問で説明する。対象は敷地から20m以内。説明の5日前までに日時などを知らせる
出典:墨田区「民泊対策を大幅強化、本日から新条例を施行」(2026年4月1日)、墨田区「民泊(住宅宿泊事業)に関する手続き」(2026年9月3日更新)(2026年10月17日確認)
江東区(届出住宅 48件)
- 区内全域で、月曜日の正午から土曜日の正午までは営業できない(休日の正午から翌日の正午までを除く)
- 近隣住民へ書面で事前周知し、内容を区に報告する。事前相談は電話予約
出典:江東区「住宅宿泊事業(いわゆる民泊)に関する手続き」(2026年10月7日更新)(2026年10月17日確認)
品川区(届出住宅 258件)
- 商業地域・近隣商業地域(文教地区を除く):年180日まで、平日の制限なし
- それ以外の地域:営業できるのは土曜日の正午から月曜日の正午まで。平日の祝日も不可
出典:品川区「住宅宿泊事業法に関する手続き」(2026年2月20日更新)(2026年10月17日確認)
目黒区(届出住宅 25件)
- 区内全域で、日曜日の正午から金曜日の正午までの週5日間は営業できない
- 届出の15日前までに、周辺の住民に掲示と書面の配布で周知する
出典:目黒区「目黒区住宅宿泊事業の適正な運営の確保に関する条例」(2026年10月17日確認)
大田区(届出住宅 249件)
- 住宅宿泊管理業者への委託が必要な民泊(家主不在型など):第一種・第二種低層住居専用地域、第一種・第二種中高層住居専用地域、工業地域、工業専用地域、文教地区、特別業務地区、流通業務地区、5つの地区計画の区域(平和島、東海三丁目、田園調布、田園調布多摩川台、大森西七丁目)では全期間営業できない
- 小学校・中学校の敷地の周囲100m以内では、月曜日の正午から金曜日の正午までは営業できない
- 委託が要らない民泊(家主居住型など)は、区内全域で営業できる
- 区のガイドラインでは、365日24時間対応の電話窓口、徒歩で原則30分以内(学校の周囲100m以内は10分以内)の駆け付け体制、担当者3名以上を求めている。届出は事業開始の10営業日前まで
- 大田区は特区民泊も実施している(別の制度)
出典:大田区「住宅宿泊事業について」(2026年4月10日更新)、大田区「住宅宿泊事業に関するガイドライン」、大田区「民泊等の制度改正案に対する区民意見等の募集について」(2026年10月17日確認)
世田谷区(届出住宅 559件)
- 住居専用地域では、月曜日の正午から土曜日の正午までは原則として営業できない(休日の正午から翌日の正午までを除く)
- 区は2026年に「旅館業及び住宅宿泊事業に関する協議会」を設け、条例改正の素案を議論している
出典:世田谷区「住宅宿泊事業(民泊)について」(2026年8月20日更新)、世田谷区「旅館業及び住宅宿泊事業に関する協議会」(2026年10月17日確認)
渋谷区(届出住宅 1,829件)
- 2026年7月1日以降の届出住宅の制限区域:第1種・第2種文教地区、第1種・第2種低層住居専用地域、第1種・第2種中高層住居専用地域、第1種・第2種住居地域、準住居地域
- 営業できない期間:4月5日〜7月20日、8月29日〜10月の第2月曜日の前の週の水曜日、その週の土曜日〜12月25日、1月7日〜3月25日(営業できるのは年63日)
- 例外(年180日まで):自宅が同じ建物・敷地内か隣接していて、管理する居室が5以下の場合(家主居住型などの個人)。毎年度、特例届出書を出す
- 事前周知は届出の60日前まで(改正前は7日前)。周知内容の記録と書面を区に出す
- 2026年6月30日以前の届出住宅には、改正前の条例の制限(住居地域などは区域外。例外の要件も別)が引き続き適用される
出典:渋谷区「住宅宿泊事業(民泊)について」(2026年10月13日更新)、渋谷区「条例・規則(令和8年3月26日公布)改正の概要」(2026年10月17日確認)
中野区(届出住宅 496件)
- 第一種・第二種低層住居専用地域、第一種・第二種中高層住居専用地域では、月曜日の正午から金曜日の正午までは営業できない(祝日を除く)
- 要件を満たす家主同居型は、区長の許可で平日も営業できる場合がある
- 届出の7日前までに周辺住民へ周知する。制限区域で家主不在型を営む場合は説明会も開く
出典:中野区「住宅宿泊事業について(中野区の民泊ルール)」、中野区住宅宿泊事業の適正な実施の確保に関する条例(2026年10月17日確認)
杉並区(届出住宅 446件)
- 住居専用地域(第一種・第二種の低層・中高層)の家主不在型は、月曜日の正午から金曜日の正午までは営業できない(休日の前の正午から休日の後の正午までを除く)
出典:杉並区「住宅宿泊事業(民泊)」(2026年10月10日更新)(2026年10月17日確認)
豊島区(届出住宅 1,810件)
- 2026年12月16日以降に受理される届出住宅:第1種低層住居専用地域、第1種・第2種中高層住居専用地域、第1種・第2種住居地域、準工業地域、文教地区では、全期間営業できない(敷地の一部がかかれば全体が対象)
- 上記以外の区域:1月15日正午〜3月15日正午、4月11日正午〜7月1日正午、9月1日正午〜12月15日正午は営業できない(営業できるのは春・夏・冬休みの期間)
- 2026年12月16日より前に受理された届出住宅:区域の制限はかからないが、期間の制限は区内全域でかかる
- 12月15日以前に届け出ても、受理が12月16日以降になると、区域の制限を受ける場合がある
- 区域・期間の制限に違反した者には5万円以下の過料(区の記者会見資料)。事前説明会の実施など、手続きのルールは2025年12月15日から強化されている
出典:豊島区「住宅宿泊事業法の条例を改正しました」、豊島区住宅宿泊事業の適正な運営の確保に関する条例(第9条・第10条、附則)、豊島区長 記者会見概要(2025年11月5日)(2026年10月17日確認)
北区(届出住宅 610件)
- 区のページに、条例による区域・期間の制限の記載はない
- 周辺住民などへの事前周知を行い、記録を作って区に報告する
- 区は2025年に住宅宿泊事業協議会を開き、条例による制限を検討している
出典:北区「住宅宿泊事業法(民泊制度)」(2025年11月11日更新)(2026年10月17日確認)
荒川区(届出住宅 12件)
- 月曜日の正午から土曜日の正午までは営業できない(祝日の正午から翌日の正午までを除く)
- 届出の7日前までに、近隣住民へ書面で周知する
出典:荒川区「住宅宿泊事業に関する手続き」(2026年10月17日確認)
板橋区(届出住宅 448件)
- 住居専用地域では、日曜日の正午から金曜日の正午までは営業できない(休日の前日の正午から翌日の正午までを除く)
- 家主居住型など、苦情に即時に対応できる形は対象外
- 区は住宅宿泊事業と旅館業の条例の改正を検討し、2026年9月12日〜28日に意見を募集した
出典:板橋区「住宅宿泊事業法について」、板橋区「住宅宿泊事業及び旅館業に関する条例の改正案」(2026年9月30日更新)(2026年10月17日確認)
練馬区(届出住宅 113件)
- 住居専用地域(敷地の過半が住居専用地域の場合を含む)では、月曜日の正午から金曜日の正午までは営業できない。祝日の前日の正午から翌日の正午までは営業できる
- 届出の15日前までに近隣住民へ説明する。説明会を開く場合は7日前までに通知する
出典:練馬区「住宅宿泊事業法の民泊を行う方へ」(2026年10月14日更新)(2026年10月17日確認)
足立区(届出住宅 291件)
- 住居専用地域では、月曜日の正午から金曜日の正午までは営業できない(祝日の正午から翌日の正午までは営業できる)
- 住居専用地域では、12月31日正午から1月3日正午までも営業できない
- 届出の7日前までに、周辺住民へ書面で説明する
出典:足立区「住宅宿泊事業(民泊)関係法令等」(2026年10月17日確認)
葛飾区(届出住宅 366件)
- 商業地域にある民泊:管理の方法にかかわらず年180日まで
- 商業地域以外:事業者か管理業務を行う者が常駐する場合(届出住宅内、同じ建物内、同じ敷地内の建物内、隣接する建物内)は年180日まで。常駐しない場合は、月曜日の正午から土曜日の正午まで営業できない(祝日、年末年始を除く)
- 2026年4月1日より前に届け出た施設には、当分の間この制限は適用されない
出典:葛飾区「住宅宿泊事業(民泊)について」、葛飾区「規制の新旧対照表」(2026年10月17日確認)
江戸川区(届出住宅 552件)
- 制限区域:第一種・第二種低層住居専用地域、第一種・第二種中高層住居専用地域、第一種・第二種住居地域、準住居地域、田園住居地域(敷地の過半が区域内なら全体)
- 制限区域では全期間営業できない。ただし、事業者が規則で定める期間以上、届出住宅と同じ建物・敷地内か隣接する住宅に住み、宿泊者がいる間に不在にならず、居室が5以下で自ら管理する場合は営業できる
- 施行の際に届出済みの住宅には、当分の間この制限は適用されない
出典:江戸川区「住宅宿泊事業(民泊)を始める方へ」、江戸川区住宅宿泊事業の適正な運営の確保に関する条例(第6条、付則)(2026年10月17日確認)
多摩地域・島しょ部、八王子市、町田市
都が受け付ける市町村(多摩地域・島しょ部)
八王子市・町田市を除く市町村の届出は、東京都 産業労働局 観光部 振興課が受け付けています。都の資料には、条例による区域・期間の制限の記載はありません。手続きの主な点は次のとおりです(東京都「住宅宿泊事業者向けハンドブック」2025年2月改正版)。
- 事前相談は電話予約制(都庁第一本庁舎19階)。事前相談票を記入して持参するとよい
- 届出は、原則として事業を始める日の10営業日前までに、民泊制度運営システムか窓口で行う
- 周辺住民などへ書面などで事前に周知する。範囲は、敷地から10m程度の範囲の土地にある家屋の所有者・居住者。共同住宅では同じ階と上下階の同じ位置の住戸、分譲マンションでは管理組合か管理者も対象
- 事前周知の内容、安全確保措置のチェックリスト、消防機関への事前相談の記録などを、都の様式で作る
八王子市
八王子市は、条例で事業の区域と期間の制限は設けていません。届出の前に近隣住民へ事業の予定などを周知して市に報告すること、苦情への対応を記録することなどを、市の条例で定めています。ガイドラインとてびきは2026年8月13日に改正されています(八王子市「住宅宿泊事業(民泊)について」)。
町田市
町田市のページには、条例による区域・期間の制限の記載はありません。手続きは市のてびきにもとづき、事前相談、周辺住民への事前周知(事前周知内容記録書)、民泊制度運営システムでの届出の順に進めます(町田市「住宅宿泊事業」)。
区市別の届出件数
観光庁が公表している届出住宅数(2026年9月15日時点)は次のとおりです。23区の合計は17,213件で、新宿区・墨田区・渋谷区・豊島区・台東区の5区で全体の6割を超えます。
| 区市 | 届出住宅数 |
| 新宿区 | 3,980件 |
| 墨田区 | 2,255件 |
| 渋谷区 | 1,829件 |
| 豊島区 | 1,810件 |
| 台東区 | 1,459件 |
| 港区 | 900件 |
| 北区 | 610件 |
| 世田谷区 | 559件 |
| 江戸川区 | 552件 |
| 中野区 | 496件 |
| 板橋区 | 448件 |
| 杉並区 | 446件 |
| 葛飾区 | 366件 |
| 文京区 | 344件 |
| 足立区 | 291件 |
| 品川区 | 258件 |
| 大田区 | 249件 |
| 練馬区 | 113件 |
| 中央区 | 107件 |
| 千代田区 | 56件 |
| 江東区 | 48件 |
| 目黒区 | 25件 |
| 荒川区 | 12件 |
| 東京都(都所管の市町村) | 532件 |
| 八王子市 | 37件 |
| 町田市 | 32件 |
件数は届出の数で、実際に稼働しているかどうかは表しません。観光庁の集計では、2026年6〜7月の東京都の届出住宅1件あたりの宿泊日数は17.3日で、全国の15.4日を上回ります(観光庁「住宅宿泊事業の宿泊実績について」)。ただし、条例で平日の営業ができない区では、営業できる日数そのものが限られるので、収支は営業できる日数を数えてから試算します。
届出から営業開始までの流れ
流れは区市によって細かく違いますが、おおむね次の順番です。
- 物件の所在地で、用途地域・文教地区・学校との距離など、条例の制限にかかるかを確認する
- 区市(都)の窓口に事前相談する(多くの区市が予約制)
- 消防署に相談し、消防法令適合通知書の交付を受ける
- 周辺住民へ事前に周知する。期限と方法は区市で違う(届出の7日前、14日前、15日前、60日前、届出の前日までの説明会など)
- 民泊制度運営システムなどで届出をし、届出番号の通知を受けて標識を掲げる
事前周知の期限は、区によって数日から2か月まで幅があります。期限を過ぎると届出の日がずれ、改正の経過措置の基準日を越えてしまうこともあるので、最初に確認しておきます。実務では、改修工事を伴う場合、事前相談から届出の受理まで1年近くかかることもあります。
旅館業(簡易宿所)と特区民泊
民泊新法の制限を避けるために、旅館業の許可を考える場合もあります。旅館業の窓口は各区市の保健所です。ただし、23区では旅館業の条例も強化されていて、墨田区(従事者の常駐義務、住民説明の範囲を20mに拡大)、葛飾区(従事者の常駐など)、台東区・江東区(2026年に旅館業法施行条例を改正)のように、民泊新法と同じ時期に旅館業の規制を厳しくした区があります。旅館業なら制限がないと考えず、区の旅館業の条例も確認します。
大田区では、国家戦略特区の特区民泊も使えます。2泊3日以上の滞在が条件で、民泊新法とは別の制度です。
実務でつまずきやすい点
届出日と受理日の違いで、かかる制限が変わる
台東区は10月1日以降の届出、墨田区は4月1日以降の受理、豊島区は12月16日以降の受理と、改正の基準になる日の決め方が区ごとに違います。豊島区は、12月15日以前に届け出ても、受理が16日以降になると区域の制限を受ける場合があると案内しています。書類の不備で受理が遅れると、基準日を越えてしまうことがあります。
用途地域・文教地区を確認しないまま物件を決める
多くの区は、住居専用地域、住居地域、文教地区などの区分で制限を分けています。物件の資料に書かれた用途地域だけでなく、文教地区などの特別用途地区や地区計画も、区の都市計画情報で確認します。
古い一覧やまとめ記事をうのみにする
23区の制限は、2026年だけでも6区で施行・改正がありました。数か月前の情報でも古くなっていることがあるので、判断の前に、必ず区の公式ページで最新の内容を確認します。
よくある質問
23区で、平日も営業できる区はありますか?
北区は条例による制限がありません。ほかの区でも、区域や形態によっては年180日まで営業できます。たとえば新宿区・練馬区・足立区などは住居専用地域以外、品川区は商業地域・近隣商業地域、葛飾区は商業地域か常駐する場合、大田区は家主居住型などが、平日も営業できます(いずれも各区の条件を満たす場合)。
すでに届出をしている民泊にも、新しい制限はかかりますか?
区によって違います。台東区・葛飾区・江戸川区・渋谷区は、施行前の届出住宅には新しい制限を適用しない(または改正前の制限を適用する)としています。一方、豊島区は、区域の制限は既存の届出住宅にかけないものの、期間の制限は既存の届出住宅にもかけます。
多摩地域で民泊を始めるときの届出先はどこですか?
八王子市・町田市はそれぞれの市の保健所、それ以外の市町村は東京都 産業労働局 観光部 振興課です。都の資料と八王子市には、条例による区域・期間の制限はありません。
関東のほかの都県の民泊ガイド
届出先や条例による制限は、都県によって大きく違います。物件を比べるときは、所在地の都県のガイドもあわせて確認してください。
- 神奈川県:7つの届出窓口と、県・横浜市の条例
- 埼玉県:県観光課への届出と、川口市の条例
- 千葉県:県への届出と、市町村別の確認先
- 栃木県:健康福祉センターへの届出と、那須町の宿泊税
- 群馬県:県への届出と、条例・告示の扱い
まとめ
- 東京都の民泊新法の届出先は、23区、八王子市、町田市、それ以外の市町村(東京都)に分かれる
- 23区は北区を除いて条例で営業を制限している。平日不可、休み期間のみ、住居系の地域では新規不可など、区ごとに大きく違う
- 2026年は墨田区・葛飾区・渋谷区・江戸川区・台東区で施行・改正があり、豊島区は12月16日から制限を始める。千代田区・大田区・世田谷区・北区・板橋区も改正を検討している
- 改正の経過措置は、届出日・受理日の基準が区ごとに違う
- 23区の届出住宅は17,213件(2026年9月15日時点)。新宿区・墨田区・渋谷区・豊島区・台東区に集中している
参考資料
- 住宅宿泊事業法(e-Gov法令検索)
- 東京都 産業労働局「事前相談・届出手続」
- 東京都「住宅宿泊事業者向けハンドブック」(2025年2月改正版)
- 東京都 産業労働局「問合せ先・関係リンク一覧」
- 八王子市「住宅宿泊事業(民泊)について」
- 町田市「住宅宿泊事業」
- 観光庁「住宅宿泊事業法に基づく届出及び登録の状況一覧」(令和8年9月15日時点)
- 観光庁「住宅宿泊事業の宿泊実績について(令和8年6月-令和8年7月)」
- 観光庁「住宅宿泊事業法に規定する届出住宅に係るゼロ日規制等について」(2026年7月15日)
- 23区の出典は、各区の節に掲載しています
法令・制度の情報は2026年10月時点(23区・八王子市・町田市は2026年10月17日)で確認したものです。




-160x90.png)
