インバウンド集客を検討する際には、世界的な旅行や観光のトレンドを把握しておくのは大事なことです。そこで、2025年の旅行トレンドとしてBBCで紹介されていた7つのトピックについてまとめました。今年のキートレンドとなる可能性もありますよ!
参考:The seven travel trends that will shape 2025/BBC
ノクツーリズム

ノクツーリズムは各所で今年の旅行トレンドとして期待されている旅行形態です。「夜の」という意味のNocturnalにtourismを掛け合わせた言葉で、日本語に訳すと「夜の観光」という意味になります。オーロラを代表に、夜間オープンのミュージアムや夜間発光する生物などもノクツーリズムに該当します。
暗闇は未知や広がりのある世界を連想させ、宇宙との対面をも想起させます。旅行は未知との遭遇という側面を持っており、その醍醐味を味わうことが期待される旅行形態です。
キャルムケーション

「静か」「落ち着いた」という意味のcalmにvacationを掛け合わせた言葉で、「平和で落ち着いた休日」といった意味合いになります。
海外では、交通の騒音などが体調不良を引き起こす主要な要因ともされているそうです。日々の喧騒から離れることのできる海岸や森林への滞在のほか、電話もカメラもゲームもない「デジタルデトックス」な休暇などがキャルムケーションに該当します。また、電気やガス、水道などを公共インフラに頼らずに自給自足するオフグリッドタイプのキャビンなどもキャルムケーションとして注目されます。
生成AIの旅行業界への活用

各分野で続々と活用が拡大している生成AIですが、旅行業界も例外ではありません。
海外旅行に行く際、航空券とホテルを組み合わせたチケット予約サイトは多くの人が利用したことがあると思いますが、例えば日本↔イギリスのように2カ国間だけではなく、日本・イギリス・ドイツといった風に複数の国を回るチケット予約にも対応したり、利用者の詳細な希望を取り入れたより複雑な旅程組みも生成AIによって可能になってきているようです。
世界的なホテルブランドであるハイアットホテルでは、AIが搭載されたベッドにより心拍や血圧をモニターすることで、より快適で上質な睡眠を提供できるようにしているのだとか。テクノロジーの発展が凄まじいですね。
しかし、すべての人々に旅行の生成AIが受け入れられているかというと決してそうではないようで、Z世代では万人向けではないトレンドサーチをするために自ら情報収集を行う傾向が強いという調査結果もあるようです。
ホリデーロマンスへの回帰

ある調査によると、Z世代の実に8割近くが「オンラインデート疲れ」しているそうです。そうしたこともあってか昨今ではリアルでの出会いを求める流れにあり、その方法の1つとして、旅先で新しい人々と出会い関係を築く「ホリデーロマンス」が注目されているとのこと。
日本ではあまりなじみがないですが、欧米では元来旅先で出会って恋愛的な関係に発展するというのはごくごく一般的なこととのことで、こうした出会い方「ホリデーロマンス」の再発展が旅行トレンドになるかもしれません。
人里離れた場所

日本でも京都や富士山の「オーバーツーリズム」問題が社会的な問題として取り上げられたのは記憶に新しいですが、世界的にも2024年はオーバーツーリズムが特徴的な年だったとされます。これはコロナ禍による移動制限の抑制の反発的現象と言えるでしょう。
様々な考え方がありますが、オーバーツーリズムには観光公害という捉え方もあり、少なくとも歓迎されるムードではありませんよね。そのため、2025年は「心から歓迎される場所」へ旅行をしたくなると考えられているそうです。
なお、Airbnbが2025年のホットな旅先として発表したランキングには東京も含まれていますが、東京のオーバーツーリズムも「終わりにはほど遠い」とされています。
クールケーションとオフシーズンサファリ

近年の日本の夏は毎年「去年より暑い…」とうんざりする人も多いと思いますが、こうした気候変動は日本だけではなく世界的にも問題視されています。
これまで人気だった観光地の気温が上がることは、より涼しい地域への旅行者の増加の要因となるのだそう。
「サファリ」は狩猟旅行や探検といった意味ですが、サファリを行う際にも暑い時期を避けて、「オフシーズン」へ時期移行する動きも目立っているようです。
ノスタルジアトラベル

昨今開催されている90年代に流行した音楽のリバイバルツアーなどの影響もあり、子供時代や青春時代を懐かしむことのできる「レトロポップ」に焦点を当てたした旅行への注目が集まっています。
特に中年に差し掛かる世代を対象として、大人向けのサマーキャンプや、バービー人形のお家を彷彿とさせるようなデザインの宿泊施設と、こうしたレトロポップを組み合わせることによって相乗効果も期待されます。
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