民泊や貸別荘にルームウェアは置くべき?手配方法や費用相場も解説

民泊や貸別荘の営業にあたっては、どんなアメニティや備品を置くべきか悩むことと思います。ホテルや旅館とは宿泊客の性質が異なるため、充実させすぎても費用がかさんでしまうため、難しいところです。

中でも置くべきか迷うものの1つに、ルームウェアがあると思います。ホテルや旅館だと館内着兼用のガウンやパジャマが置いてあるところが多いですが、民泊や貸別荘の場合には特に施設側では用意せずにお客さんがパジャマを持参する運営方法が一般的だと思います。

しかし、高価格帯のいわゆるラグジュアリーな一棟貸しでは、アメニティの1つとしてルームウェアを置きたい場合もあると思います。そこでルームウェア導入にあたってのメリット・デメリットや、手配方法・費用相場を紹介したいと思います。

ルームウェア導入のメリット・デメリット

ルームウェアの導入のメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット

  • お客さんがパジャマを持参しなくていいので顧客満足度があがる
  • 民泊や貸別荘で置いてある施設は少ないので、差別化につながる
  • 施設コンセプトに合わせたルームウェアにすることでブランド価値が向上する

施設が和風の場合は作務衣タイプのルームウェアにするなど、工夫により差別化やブランディングが図りやすいのがメリットと言えます。

デメリット

  • 小ロット対応のルームウェア業者を探す必要がある
  • サイズや男女用などを取りそろえると割高になる
  • クリーニングの運用体制を構築する必要がある

コスト面はもちろんですが、ルームウェア導入にあたってはそのクリーニング体制を整えなければなりません。詳しくは後述しますが、ルームウェアを導入したいと思ってもこのクリーニング体制を構築できずに断念する方が一定数います。

ルームウェアの手配方法

これまででおわかりかと思いますが、ルームウェアを導入するためには2点について段取りする必要があります。①ルームウェアの仕入先と、②ルームウェアのクリーニング方法です。

①ルームウェアの仕入先

ルームウェアの仕入ですが、量販店などでよさそうなものを揃えればいいのでは?と思うかもしれませんが、実はそう簡単なものではありません。ホテルなどに置かれているパジャマは、高温のクリーニングに耐えられるよう市販のパジャマとは異なる生地や材料を使用しており、高頻度の洗濯でもできるだけ長持ちするように作られています

ルームウェアの仕入方法は、タオルやシーツなどのリネンをどのようにクリーニングするかによって変わります。

クリーニングをリネンサプライ業者に依頼する場合

通常、リネンサプライを利用する場合、リネンサプライ業者でルームウェアのレンタルも取り扱っていることが多いです。そのため、リネンサプライを利用している場合には、ルームウェアもまとめてレンタルするのが一般的です。

この場合、自分が別途購入したパジャマなどを持ち込んでクリーニングしてもらうことはできない場合が多いです。リネンサプライ業者が提供しているルームウェアの中から選ぶことになりますので、デザインの選択の幅としては狭くなります。

どうしても自分が別途準備したルームウェアなどを置きたいと思っている場合は、ダメ元でリネンサプライ業者に持ち込み品のクリーニングをしてもらえるか聞いてみるか、ルームウェアだけ宅配クリーニングなどを利用することを考えましょう。

リネンサプライ業者でも対応してもらえる可能性もありますが、生地やボタンの材質について指定があるほか、ポケットの有無やサイズごとの色分けなど、業者のクリーニングのオペレーションに支障をきたさないよう、導入するルームウェアについて事前の打ち合わせが必要になります。

コインランドリーなどを利用して自分で洗濯する場合

コインランドリーを利用したり宅配クリーニングを利用する場合には、自分でルームウェアを調達します。業務用パジャマを取り扱っていても小ロットには対応していない業者もあるため、まずは民泊や貸別荘など小ロットでも購入が可能かを聞いてみましょう。「民泊 ルームウェア」「貸別荘 業務用パジャマ」などで検索すると色んな業者が見つかると思います。

洗濯やクリーニングについて推奨方法がある製品も多いので、自分が予定しているクリーニング方法で問題ないかなどを確認します。自分で調達する場合は各サイズを取り揃える必要があるので、初期投資にそれなりの金額がかかることを見込んでおきましょう。

ルームウェアを手配する場合の費用相場

ルームウェアを手配する場合の費用感についてです。

まず、リネンサプライ業者からレンタルする場合、条件や業者によるので一概には言えない、というのが正直なところです。一般的にはレンタル+クリーニングの単価で数百円程度になるかと思います。

自分で業者から調達する場合の購入費用ですが、購入数にもよりますが、単価が4,000円~5,000円となることが多いです。購入数ですが、クリーニングを考慮した最低在庫数は5宿泊分と言われることが多く、例えば5人定員の貸別荘であれば5着×5日分=25着ですが、男性用・女性用などサイズを揃えるとなると合計で50着程度の初回注文が基本になると思います。よって、およそ20万円~30万円の初期投資が必要となります。

更に、洋服は消耗品なので定期的な買い替えが必要となります。稼働率にもよりますが、通常は1年ほどで摩耗してきて買い替えが必要になりますので、1年ごとに20万円~30万円、さらに日々のクリーニング(洗濯)費用がかかることを見積もっておくとよいでしょう。