民泊や貸別荘の計画時に意識したい「バケーションレンタル」という概念について

このページでわかること
・バケーションレンタルとは
・バケーションレンタルの魅力
・バケーションレンタルはどんなシーンで利用されるのか

バケーションレンタルとは、建物を1棟丸ごと貸し切って滞在する宿泊旅行のことで、日本ではここ最近で普及してきた概念です。しかし、アメリカを始めとした欧米諸国では以前から一般的な宿泊旅行スタイルとして広く利用されています。ちなみに「貸別荘」を英訳すると「vacation rental」です。

他人との接触機会が通常のホテルや旅館に比べて格段に少ないこと、リモートワークの普及による仕事を休暇を掛け合わせた造語である「ワーケーション」利用にも注目が集まっていることなどから、コロナ禍を経て国内でも宿泊旅行の選択肢の1つとして検討する人も増えたのではないかと思います。

民泊や貸別荘を企画する際にも意識したい概念です。ホテルや旅館と差別化した魅力で潜在客の取り込みを図るためにも、バケーションレンタルの魅力は何か、どんなシーンで利用されているのかなどを知っておきましょう。

バケーションレンタルの魅力は「プライベート感」

バケーションレンタルにはいくつかの魅力がありますが、最大の魅力はなんといってもプライベート感です。

ホテルや旅館などではチェックインやチェックアウト、棟内の移動や施設の付帯設備の利用時などに他の宿泊客とすれ違うなど、人との接触に「煩わしさ」を感じるシーンもありますよね。

一棟貸しであれば他の宿泊客との接触はありません。また、昨今ではチェックインやチェックアウトもスマートキーやQRコードなどの手続きで完結する非接触・非対面型のチェックインシステムを導入する貸別荘が増えています。こうしたシステムは運営側の都合も含まれているのですが、宿泊者側にとってもメリットを感じるのも事実です。

誰にも邪魔されない自分たちだけの時間、思うままに過ごせるその体験こそがバケーションレンタルの最大の魅力と言えるでしょう。

他にもバケーションレンタルには以下のような魅力があります。

自由さ

ホテルであればチェックインやチェックアウトの時間が制限されていたり、食事付きのプランであればその時間に合わせて行動しなければならなかったりと、休暇でありながら時間を気にしてなんだかせわしない気分になることがありますよね。事前にある程度計画が必要なのも気疲れする要因なのではないでしょうか。

バケーションレンタルであれば、こうした時間の制約を一切気にすることなく、その時の気分に合わせて自分の好きな選択を取ることができます。この自由さもバケーションレンタルの醍醐味と言えるでしょう。

割安感

貸別荘や一棟貸しの多くの施設では、〇名まで一律〇〇円、×名以上は1人当たり追加料金××円というように、一定の人数までは一律の宿泊料金としており、大人数で泊まるほど割安に宿泊できるという特徴があります。

例えば大人数のグループ旅行などではホテルや旅館の部屋を抑えるだけでも一苦労ですが、貸別荘であればそのような手間もありません。複数名で宿泊しやすい、ということもバケーションレンタルの魅力です。

好きなものを作れる

多くのバケーションレンタルではキッチン設備が付帯しており、中には普段使うことのないような豪華な調理器具や、ホットプレート、たこ焼き器など、皆で盛り上がって食事を楽しめる設備を整えている施設もあります。

自宅ではなかなか作ることのない料理にチャレンジできるのもバケーションレンタルの楽しみの1つです。食事つきではないということが、バケーションレンタルでは武器の1つになりうるということです。

生活体験

海辺のヴィラ、山奥のコテージなど、自分の普段の生活とは異なる環境での「生活体験」に魅力を感じる人も多くいます。自分が済んだことのない土地や地域で、その場所の疑似生活体験をできる。そんな非日常がバケーションレンタルの強みです。

また、その土地に移住したい人が気候や地域性を体験するためのお試し移住として活用されている場面もあるでしょう。ホテルや旅館とは違った、より暮らしに近い空間時間を提供できるのもバケーションレンタルの強みとなります。

どんなシーンで利用する?バケーションレンタル

では、バケーションレンタルとして貸別荘や一棟貸しを利用する人は一体どんなシーンで宿泊しているのでしょうか。

友人とのグループ旅行

大人数であればあるほど、全員が一緒に泊まれる旅館やホテルを探すのは一苦労です。そんな時に利用候補に挙がるのが貸別荘や一棟貸しでしょう。

ホテルや旅館とは異なり完全に独立したプライベート空間であるため、貸し切り感覚でパーティーを行ったり、時間を気にせず思いっきり楽しんだり。部屋割りも自由なので、人間関係のしがらみを気にすることもなく旅行の段取りを行えるのもメリットと言えます。

ワーケーション

リモートワーク中心の方は、自宅ではなく一棟貸しなどを期間で貸し切ってそこでバケーションを楽しみながら仕事をする、という使い方もできます。

慣れ切った環境を離れてリフレッシュしながら仕事に取り組めば、普段は浮かばないアイデアが浮かんできたり思った以上に仕事が捗ったりと、業務にも好影響を与えます。

お試し移住

いつかは海辺の町に住みたい、自然豊かな山に住みたい、島国に住みたいという夢を持っている人は多くいるはずです。

しかし、その土地に旅行で行った程度ではなかなか実際の暮らしがイメージしにくいですよね。そんな時に活用されるのが一棟貸しや貸別荘です。1週間や半月などまとまった期間、実際の生活に近い環境で体験するその土地の暮らしは、本当に移住が自分に向いているのかどうかの有効な判断材料となるはずです。

民泊や貸別荘の企画の際はバケーションレンタルを参考に!

以上、民泊や貸別荘の企画時に参考にしたいバケーションレンタルについてでした。

バケーションレンタルの魅力を知ることは、ホテルや旅館と差別化を図っていくうえでとても重要です。民泊や貸別荘だからこそ提供できる価値を追求し、集客に活かしていきましょう。

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